尻フェチとは、女性の尻(ヒップ・臀部、稀にアナルをも含めることがある)に性的な興奮を感じるフェティシズムの一種である。顔や性格に関しては不問とする向きも多く、むしろブス(不細工)だったりポッチャリしているデブが良いとまでする層もあるとされている。女性の体の部分に興奮するフェチは多数存在するが、オッパイに興奮する胸フェチ(巨乳や爆乳と貧乳などへの興味を含む)と双璧をなす。女性の視点から考えると、オッパイと同様にお尻は美容と健康の側面を持つ対象であり、男性の尻に対する性欲とはやや離れている。女の尻は年齢と成熟度によって安定した形成がなされるため、お尻に興味を抱くことは、性的な対象としては健全な多数派であると考えられる。
尻フェチにとって重要なことは、尻の形が自分の好みであることが挙げられるが、総合的には女性自身も気にしているヒップライン・質感(肉感)・肌の状態である。ヒップラインは言うまでもなくツンと上がっている方が好まれるが、稀に垂れた尻を好むタイプもいる。質感は、左右に大きいケツや、キュッと引き締まった小尻、丸く盛り上がった厚みのある外人のヒップのように、全体的に捉えるイメージで表わされる。肌の状態は、むろんスベスベ感や艶や張りを示し、肌のきめが細かいことや、赤いニキビなどの無い白い肌の方が好まれるとされている。
尻に対する性欲の根源を明確に定義することは難しいが、一つには女性特有の尻の大きさや形であり、もう一つには性器に近い部位であることも一つの理由になるかもしれない。尻フェチの画像掲示板などを見ると、それらの特徴を表した写真が多いように思われる。例えば、デニムジーンズの尻でさえ興味の対象になる場合もあれば、裸にしたときの尻を評価することから美尻として定義を行うようなケースも存在する。
着衣の尻としては、やはり下着や水着の着用が多いであろう。ピッタリした服であるから形が分かりやすいこと、デザインによって尻が修飾される作用を持つからであると考えられる。水着などの着衣によって尻の美しさが際立つことについては、ある種の芸術的な手法を思わせる。下着や股布などで隠されている部分があるからこそ、尻そのものの存在感が誇張されるという美意識へのつながりや見せ方は、絵画等の芸術においても同様であろう。下着には、レースのパンティやTバックが使用される。飾りのある布は、内部に包まれている尻を「容易に触れられないもの」「高貴かつ大事なもの」を象徴させる。そして、Tバックのパンティや水着は「秘められた部分へのギリギリの露見と暴露の予感」であるとも考えられる。また、更にそれすらも内包して、ジーパンやミニスカートのパンティラインや、パンチラなどから想像力が喚起される場合もある。尻フェチは豊かな想像力と芸術性を感じさせると言わざるを得ない。
風俗店やエロ動画でも、尻フェチは一つのニーズとして捉えられている。先に、着衣による尻フェチについて触れたが、ヒップを強調する衣装を女の子に着せ、尻コキや、お尻をペニスに擦り付けるプレイが風俗にはあるし、お尻のアップ写真を延々と録画したタモリ倶楽部のオープニングを思わせるフェチビデオも見ることが出来る。セックスにおいては、尻フェチの好む体位は四つんばいのバック(後背位)ではないかという説があるが、これは、ウェストのくびれから尻へと流れる女性特有のボディラインが強調される体位であること、また臀部とアヌスと性器が一つのイメージとなって性欲を掻き立てるのではないかと言う見解などがある。